車載レーダーCAN通信を読み取り方法

レーダー探知機のCAN通信内容を読み取ってみましたので、方法をご紹介いたします。

目次

レーダー探知機とは

レーダー探知機とはオービスと呼ばれる速度取締装置から発せられるレーダー波を検知するデバイスのことを言います。

スピード違反で検挙されることを防ぐために、一部のドライバーは車両に備えています。

価格は2万~3万円の機種が多いです。

最近のレーダー探知機は、オービスの検知のみならず、OBDカプラに接続することにより、車両の電圧、エンジン回転数、エンジン冷却水温などを表示することが可能です。

なぜレーダー探知機でこのような値が表示できるのかといえば、OBDカプラのCANからこれらの情報を読み取っているためです。(車両の電圧はOBDカプラの+B端子から読み取っているかもしれませんが・・・)

下図は車両の電圧とエンジン回転数を表示している例です。

今回はOBDカプラを分岐させ、車両とレーダー探知機間の通信を読み取ることにします。

測定系

測定系を図示すると下図の通りです。

車両とOBD分岐ハーネスを接続することにより、二股に分けます。

その二股に分けた先に、CAN USB、レーダー探知機をそれぞれ接続します。

測定系は以下の写真の通りです。

使用したツール

こちらで紹介したCAN monitor liteを使用しても良いのですが、読み取ったCAN通信情報が自動的にエクセルにアウトプットされる「みるCAN(諏訪通信ネットワーク)」を使用します。

CAN ID, DLC等がちゃんと分かれてエクセルに出力されるので、非常に見やすく、加工がしやすいです。

以下の画像のように出力されます。

通信を読み取った結果

いろいろ試行錯誤を行った結果、エンジン回転数は以下の方法で読み取れるようです。

まず、D4を「FC」でフィルタリングします。

D5:A

D6:B

\(\displaystyle エンジン回転数=\frac{256 \times A+B}{4}\ \)[rpm] ※

※エンジン回転数についてはこちらの記事と同じ読み方を想定していましたが、このレーダー探知機の通信に同様の方法を当てはめてみても、全く合いませんでした。

まとめ

レーダー探知機によるCAN通信の内容を読み取りました。

CAN USBを車体のOBDカプラに接続しただけでは、CAN USBの方にCAN情報が流れない場合が多いですが、レーダー探知機を使えば、自然とCAN情報が流れますので、CAN USB自体の動作確認においても今回の実験はおすすめです。

私のVEZELは自動運転機能有でしたが大丈夫でしたが、みんカラによると一部の自動運転機能の付いた車種において、レーダー探知機を接続しても、エンジン回転数などが表示できない車種があるため、ご注意願います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

電機メーカーから自動車系メーカーへ転職し、電装系の開発を行う窓際会社員。

本ブログで自分が学んできた技術内容を発信します。

コメント

コメントする

目次
閉じる